オリオンの息子

荒野の七人のオリオンの息子のレビュー・感想・評価

荒野の七人(1960年製作の映画)
3.8
『マグニフィセント・セブン』なんて後口の悪いゲテ物をみたおかげで本家リメイク(こんな日本語あったけ?)の本作を久しぶりに鑑賞。

黒沢の『七人の侍』のテーマを見事に継承していることがわかった。

舞台を、戦国も終わろうとしている武士の時代から、西部開拓も末期となりガンマンも不要とされている時代に変えているが本筋はばっちりと継承されている。
序盤もチームメンバーのリクルートに力点を置きタメを形成。さらに百姓の村人の考えに微妙にずれがあり、これで戦えるのかとタメを作る。
そして最後の先頭になだれ込むのが圧巻と非常によくできた脚本。

『マグニなんちゃら』は最後の戦闘シーンばかりに力を入れ、それまでの経過は吹っ飛ばしているからタメがなく、カタルシスに欠ける。

フワーク監督は期待されてる人だけに残念でならない。