140字プロレス鶴見辰吾ジラ

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーンの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

2.5
【失恋…】

これが人生最初の3D映画体験。予告の高層ビルの崩壊するシーンに胸を高鳴らせて向かった映画館。あの複雑怪奇なトランスフォームを3Dで見られると思っていたが、それは高層ビルよりも早く崩れ去る。だってミーガン・フォックス降板やん…。誰だよ新しい彼女?

サムの就職という大人への入り口で、例えばアンディがウッディを新たな子どもに譲り渡すような惜別があってもいいだろうに、さらっと彼女が変わりましたで、実はこのシリーズでエモさを与えていた想い人の存在が振り出しに戻っている。与謝野晶子的エモーションがなかったことが、月の裏側というオカルト高揚感を空き缶を潰したようなトランスフォームに3D映画体験も意気消沈。トランスフォーマーが悪い意味で日常の中にあることが、ファンタジーの方面へと傾きすぎて、ミリタリー的な丁寧さはマイケル・ベイのボリューム感の中でクリアな映像なのに届かなかった。序盤の会社内での小型トランスフォーマーとの追いかけっこ的なシークエンスが、就職するほど成熟期を近くしたサムの人生に対して子ども騙しに見えてしまった。