チッコーネ

夢二のチッコーネのレビュー・感想・評価

夢二(1991年製作の映画)
2.7
竹久夢二とその女たちをモチーフに物語を紡いでいるが、あまり史実味はなさそう。
カラフルな色彩や、湖に代表される趣豊かな実景、美術/衣装、そして撮影/編集が作品全体を牽引していく映画。
その流れをスムーズにすべく投入されたコメディ演出は、残念ながらいまひとつだった。
またビアズリーやミシャ風の素描が作品内で多用されるのも、何だかナンセンスに映るのだが…、竹久と彼らの間には「商業媒体を通じ、世に認められた」という共通点があるようだ。
玉三郎の存在感は大きく、女優陣も一様に美しいが、広田玲央名の役を戸川純が演ったらはまったかも。