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一番美しくのscarfaceのレビュー・感想・評価

一番美しく(1944年製作の映画)
3.6
黒澤明監督第2作目。

1944年公開で、これまた戦時中の作品です。軍需工場で働く女性たちを描いており、姿三四郎とは大きく異なり、リアリティを追求したドキュメンタリーのような作品になっています。この映画を撮るにあたって実際に女優さんたちを軍需工場の寮に住まわせ、女工さんたちと一緒に働かせたそうです。それがあってか、戦争のため増産増産でなんとかお国のためにと、必死に働く姿や心情がよく表れていたと思います。
しかし「一番美しく」とはお国のために戦争のためにと一生懸命働く姿の事なのでしょうか?映画を観終わった時にそうじゃないと僕は思いました。あくまで監督が映しているのは一女性、一人間なんじゃないかなと。あくまで働く女性同士の友情や思いやり、故郷の親に対する愛情その逆しかり、それらが感じられました。こんなに活き活きとした女性の姿を撮れる黒澤監督ってすごいなと思いました。
それも後に妻となる矢口陽子さんが出演していたからかもしれません。そこにもドラマが垣間見える作品です。