コミヤ

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャーのコミヤのレビュー・感想・評価

4.1
17本目

キャプテン・アメリカのオリジンストーリー。科学の力でマッチョ戦士になったガリガリのチビがナチスに戦いを挑む。

物凄く純粋、舞台が現代では無い点など多少似たところがある「ワンダー・ウーマン」では途中で戦争の残酷さや人の愚かさを目の当たりにして価値観が変化していく様子を描いていたけれど本作ではそのような描写は無くキャプテン・アメリカはひたすらお国の為に戦ってたように感じた。彼が戦争の広告になっている事に対しても何も抵抗感無かったし。このように戦意高揚の為のプロパガンダ漫画だった原作をあまり美化したりせずそのまま描いてるようにも見える。勿論プロパガンダ映画では無くて敢えのこの作りだと思うし、そのような昔の価値観を持ったまま現代にやってきた彼とアイアンマンが今後対立していくというのも本作を観たら余計納得できる。

第二次世界大戦が舞台ではあるためか全年齢対象のアメコミ映画の中ではかなり多くの死者が出る映画。しかもちゃんと死んでいく描写を描いていて少し驚いた。(プロペラに巻き込まれるシーンとかちゃんと血が出てた)因みにガーディアンズでは83871人戦死してるらしい…ほとんどがあのラストの空中戦だけど。

カーターとキャップが何故ああいう関係になったのかがもっと納得できればラストかなりグッときたと思う。あれじゃただの面食いのマッチョ好きじゃない?ハワード・スタークとの絡みももっと見たかった。トミーリージョーンズはラストで持ってかれた。いいキャラしてた。レッドスカルとのラストのタイマンはもっと盛り上げても良かったんじゃないかな…

突っ込みたいところもあるけど痛快な王道エンターテイメント!戦争映画というよりスパイ映画なのかな?
コミヤ

コミヤ