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北陸代理戦争のxyzのレビュー・感想・評価

北陸代理戦争(1977年製作の映画)
3.6
東映実録路線の最後を飾るいわくつきの作品。当初は仁義なき戦いシリーズのスピンオフ作品として企画されたそうですが、菅原文太の降板や撮影中の事故による俳優交代など紆余曲折あって仁義タイトルを入れれず興行的にもふるわなかったそうな。

実在の極道をモデルにした仁義なき戦いシリーズを継承した本作もまたそれに倣っています。松方弘樹演じる富安組若頭、川田登(モデルは川内弘)が関西の浅田組(モデルは山口組)や名古屋のヤクザを巻き込み、雪の降りしきる北陸の地で血の抗争を繰り広げます。

仁義なき戦いシリーズでもお馴染み千葉真一演じる金井八郎(モデルは柳川次郎)のキャラが強烈!冗談の様な服装に大げさな話し口調、大阪在住の僕でもあまり見ないタイプの人間で主演の松方弘樹を喰っちゃいそうな勢い。笑

仁義なき戦いシリーズでも特に好きな”代理戦争”の名が入っているだけに変に期待してしまったんですが、結末に向かうにつれ尻切れトンボ状態に。実際の抗争が終結してない時に撮影しているので仕方ないのかもしれませんが。

ただ群像劇として見れば抜群に面白いのが東映実録シリーズの特徴だと思います。初めて仁義なき戦いを観た時は登場人物の多さについて行けず、観終わってすぐさまループ再生したのを覚えています。関連書籍もめっちゃ読みました!登場人物を把握した上で観るとまた違った面白さ、脚本の緻密さに気付かされるんですよね。

なんか仁義なき戦いの宣伝みたいになってしまいましたが、本作”北陸代理戦争”も二度三度と観ていくうちに面白さが増していきそうです。
後に極道の妻たちを手掛ける高田宏治の脚本だけあって女性にスポットが当てられているのも嬉しい。松方に娶られる高橋洋子嬢の可憐さは一見の価値あり。