獅子船能

北陸代理戦争の獅子船能のレビュー・感想・評価

北陸代理戦争(1977年製作の映画)
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大雪なので雪映画を観た。超面白かった。

松方弘樹が雪の中で日本刀振り回したり、親分埋めてジープで周りを走ったり、敵に水をぶっかけて「口を割らなきゃ凍るぞ」と脅す等季節感のある描写が盛り沢山でした。

この後三国事件が起きたのは有名ですけど、フィクションが現実を引っ張て来たようなエネルギーがある映画です。大きな組織が若い芽を摘むことの虚しさを描いた「仁義なき戦い」と異なり、本作は松方弘樹という強力な個に「大人=ヤクザ社会」が翻弄されて行きます。盃も義理も関係なく、気に入らない奴らは潰すという主人公の「虫ケラの意地」はグッとくるものがあります。最高。

他の方の感想を読んで知ったんですけど、脚本家はこの後極妻書いてるんですね。松方弘樹を巡って翻弄される姉妹の話も面白かった訳だ。
獅子船能

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