Iri17

チャルラータのIri17のレビュー・感想・評価

チャルラータ(1964年製作の映画)
4.0
女性をレイプしたのに、刑罰は腕立てと鞭打ち数回。さらに罰を受けたことに怒った犯人が被害者宅まで行って生きたまま当該女性を焼き殺したという事件が最近あった、ミソジニー蔓延の南アジアのトップランナー、インドの映画です。

そんなインドの50年以上前の映画なのに、女性が1人の人間としてしっかりと描かれ、仕事ばっかりの夫と、爽やかイケメン義弟の間で心が揺れるという申し分ない面白い映画。
演出、脚本、演技、音楽、全てが申し分なく素晴らしい。引き込まれた。

知り合いの割とインテリなインド人が「あいつはカーストが低いから付き合わない」と言っていて、カーストの根深さを実感したのだが、斯様な進歩的な女性観を50年以上前に映画に投影していたことに驚き。インド社会(特に地方)は未だに全く追いついてない価値観だ。いや日本も他人事じゃないか…

サタジット・レイあっぱれです!
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