ドラえもんは猫型ロボット

殺人狂時代のドラえもんは猫型ロボットのレビュー・感想・評価

殺人狂時代(1967年製作の映画)
4.2
Youtubeチャンネル『シネマンション』でジャガモンド・斉藤さんが紹介してたので興味を引かれて、AmazonPrimeでレンタル視聴。

感想を。

まずは、一言、「面白い」。

斉藤さんは、岡本喜八監督をカルト映画監督と紹介していたが、
作中で殺し屋として襲ってくる精神病患者たちのぶっ飛びぶりとか、
天本英世演じる溝呂木博士のマッドサイエンティストぶりとか、
演習場での大規模な爆破シーンとか、
物語の前半と後半で全く別人になる主人公仲代達矢の変貌ぶりとか、
1960年代に、これだけエンターテイメントに振り切った作品を作っていたということに驚いた。

謎多き主人公に、二転三転するストーリー、そして意外な結末。
奇抜な設定に個性的な登場人物たち。
今観ても、物語的な古さを全く感じさせないし、テンポもすごくいい。
一抹の寂しさを余韻として感じさせるラストも素晴らしい。
時代なのかもしれないが、グロ描写や胸糞表現で耳目を集めるエンタメ作品が多い現代において、今作品は、新鮮な驚きと面白さがあった。
『殺人狂時代』というタイトルも物語を表していてとてもいい。

最高。