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九月に降る風のNOBUのレビュー・感想・評価

九月に降る風(2008年製作の映画)
4.0
一連の台湾青春モノの中では群を抜いて優秀な作品に思う。チャイムの音、野球観戦など日本人には馴染み深いサウンドが劇中から耳に入り、日本人なら誰もが自身の学生時代と照らし合わせて観るかもしれない。
仲良しの男子学生7人とその同級生の女の子2人がそれぞれの友情と仲違いの多感な青春時代を淡々と巧みに描いている。ストーリー構成はタイトルの「九月に降る風」の如く風のように無理なく進みドラマが繰り広げられるが、そう言う意味では華のあるドラマ性はない。それでも観客の視線をスクリーンから離さない魅力のある世界観を創り上げている。
制作で関わっている香港の名優エリックツァンがイェンの父役でのチョイ出演は彼を知る人は少し笑ってしまうであろう。
プロ野球時報イーグルスのチームと映画に出てくる事件の知識があればこの作品のストーリーに対して更に深みを持って理解できるのかもしれない。
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