マーくんパパ

愛と喝采の日々のマーくんパパのレビュー・感想・評価

愛と喝采の日々(1977年製作の映画)
3.8
名女優2人の壮絶バトル。同じ凌ぎを削るライバルバレリーナだった2人、ディーディー(S・マクレーン)は皆が羨む相手ダンサーの子を宿して結婚引退し3人の子の母親となっている。かたやエマ(A・バンクロフト)はディーディーの引退で主役を射止めその後は劇団のブリマドンナとして今でもピークは過ぎても芸の道一筋の生活を送っている。そんな2人が再会しディーディーの娘エミリアのバレリーナの夢を叶える手助けをエマがしていくが、ディーディーの過去からの蟠り(結婚をうまく仕向けられ主役の機会を奪われた)と新たな蟠り(将来性のある娘を手懐け母親から引き離そうとしている)、エマの世代交代の波に晒されるやり場のない悔しさ寂しさが交錯し世紀の罵り合い叩き合いバトルとなる。これだけの口汚い女同士の喧嘩と蟠りの氷解が感動を生む。これを見せつけておいてエミリアは2人が出来なかった恋と芸を両立させて華麗に踊る余韻が漂うラストでした。エミリアの恋の相手は本物の一流ダンサー、全ての舞踏シーンが圧倒的に美しい。