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冷たい雨に撃て、約束の銃弾をのAPACHEのレビュー・感想・評価

4.8
【冷たい雨に撃て、約束の銃弾を】感想

DVDを買って見返し鑑賞🎞

今、秋に公開予定の【ヘルドックス】の小説を読んでいる最中なので、一番印象に残っているノワール映画を見直すためにDVDを購入しました🎬

マカオに暮らす愛娘の家族を何者かに殺された初老の男・コステロは、重体の娘から犯人の手がかりを聞き出し、復讐を誓う。コステロは偶然出会った殺し屋3人組に、犯人を探し出し、暗殺するよう依頼するが……。

いきなりの惨劇から始まるお馴染みの面子での復讐劇。仁義と任侠を美しく描いたジョニー・トー監督お得意のフィルム・ノワールの世界。

ジョン・ウー監督が鳩と2丁拳銃なら、ジョニー・トー監督は、セリフではない銃撃での会話とスローモーションの美学。
古自転車の銃撃と余計なセリフは一切排除しての画面構成が最高のハードボイルド。

お互いの素性が解らず、元闇の世界を知る主人公のコステロが偶然雇った殺し屋3人組。言葉少なに対応するも、同じ殺し屋の気配を感じ、仲間意識を深め、コステロが記憶を失っても、受けた依頼を反故にせず、一度誓った義理は、命がけでも果たす。

男が男に惚れるってのは、こういうことを言うんだろうな。

『記憶・義兄弟・戦友・約束・義理・人情』とキーワードがしっかりとした前半は復讐劇、後半は弔い合戦で、打算のないカッコイイ生き様と、限りなく美しい男たちの絆が感動的な作品。

漁村でのトレンチコートが場違いな点も含め、ノワール映画史に残る秀作‼
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