この作品、2005年にタイム誌が選ぶ「歴代映画100選」の1本に選出されたそうです。ニュー・ジャーマン・シネマの金字塔?監督はドイツのヴェルナー・ヘルツォークさん。『カスパー・ハウザーの謎』みたいに動物たちがいっぱい出てくるかもしれないし、出てこないかもしれない。
アギーレ
(法律事務所ではない)
神の怒り
神の怒りって巨大な雷が幾重にも折り重なって雨のように降り注ぐイメージがあった。塔とか都市とか、ぜーんぶ破壊し尽くされてペンペン草一本残らないイメージ。そんなイメージを見事に裏切ってくれるのがこの映画『アギーレ神の怒り』ちなみに、マイティ・ソーみたいなのは一切出てこない。
大航海時代のスペイン人によるペルー探検のお話。ドイツ映画だからドイツ語なのが玉に瑕。黄金郷エル・ドラドを求めるコンキスタドール(征服・略奪を目的として探検を行う人)たちの狂詩曲。まあロクな死にかたをしない訳です。
欲の皮が突っ張った人間ほど醜いものはない。神の怒りに震え上がれと言わんばかりの大密林。圧倒的。ほっといても死ぬ。
未踏のジャングルで行われたという実際の撮影は、機材運ぶの大変だったろうに。本当に撮影しているからすごい。
カモシカかな?
人だった
あの服装でよくあんなところ歩けるな。
濁流のイカダとか、もはや災害救助が必要なレベル。
デルスウザーラも凄かったけど、これもすごい。
秘境、密林、そう、これはまさに「水曜スペシャル」
川口隊長がここに生きていました。
子供時代に忘れてきた「探検」という名のロマン。それが今目の前に…
「ブラジルの秘境!熱帯の大湿原パンタナル奥地に血に飢えた人食いピラニアは実在した!」
的な…
この映画、主役はクラウス・キンスキー。この人すごい。何がすごいって、顔の圧がすごい。どのくらいすごいのかと言うと、ウィレム・デフォーの約1.3倍(当社比)。これはすごいことなのです(伝わるかな…)。
「アンデスの秘境!熱帯の大密林の奥地に伝説の黄金郷エル・ドラドは実在した!!ついでに神に怒られた顔、クラウス・キンスキーも実在した!!」
的な…
このバチ当たりな一行は、ゆっくりと、そして確実に破滅に向かっていくのですが、そこには同情とかそういうものが微塵も沸いてこない。時折出てくる動物に、癒されたり、ドン引きしたりしながらも、死んだ魚のような目をして観てました。ラストの台詞に戦慄しました。
このクラウス・キンスキーですが、実の娘はあのナスターシャ・キンスキー。信じられない。あの父親にしてこの娘って…ありなの?
ナスターシャ・キンスキーには異母姉ポーラ・キンスキーがいるのですが、ポーラは5歳から19歳まで父親であるクラウス・キンスキーから性的虐待を受けていたそうな。
この親父…とんでもねえ野郎だ!!!!
謝れ!!
ポーラ・キンスキーさんに謝れ!!
ナスターシャ・キンスキーさんにも謝れ!!!
泣かすな!!!
ゴゴゴゴゴゴ
神の怒り…
発動!!!
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