幕埜リア

風が吹くままの幕埜リアのレビュー・感想・評価

風が吹くまま(1999年製作の映画)
3.7
オープニング。
荒涼とした丘陵地帯をランクルがノロノロ走る。
「桜桃」風味で、キアロスタミの指がパチンと鳴るのが聞こえると、123で催眠状態に。

ふんわりとミステリーが提示されるも、先は急がない。
そして一人の男と少年以外は本筋に絡む人間を映さない。
辺鄙な土地にある邑は入り組んだ構造の立体巨大迷路のよう。
当て所のない旅で知らない街に一人いるような、特別ではないが、彼らの日常を知らない者にとっては目に映るもの全てがよく分からない特別だ。

聞こえてくるなんでもないデイリーなノイズ。
例えるなら、締め切った窓の遠くから聞こえる子供の嬌声や鳥の鳴き声や風に揺れる洗濯物がはためく音や通りがかりのエンジン音。
そんな雑音が何よりのサウンドトラック。

映画文法的な度の狂った眼鏡を外して、斜視を矯正するのに良い。

〜〜

紅茶夫婦のやり取りが最高^ ^

男の声が高過ぎず、額が後退し過ぎず、服がダサ過ぎなければ、もう少し美味しく頂けたように思う。