みきぴん

風が吹くままのみきぴんのレビュー・感想・評価

風が吹くまま(1999年製作の映画)
4.0
珍しい葬儀の風習を取材する為に
その目的は内緒にして
旅人を装い
山に隠された美しい小さな村にやってきたTVクルーたち
まもなく亡くなりそうな老婆が居るのをアテにしていたが
老婆は回復の兆しを見せ
取材チャンスを待ちながら
思わぬ長期滞在となってしまう

前作『桜桃の味』に続き
生と死を 「思う」作品

「考える」でも「啓発される」でも無く
観た人が それぞれに「思う」というのが ぴったり来る

「死」を深く考える事は無い
そして
それと同じようにまた
「生」を深く考えなくてもよい

与えられた命を享受し
今 目の前の美しい景色を堪能し
心地よい風に 身を任せて
一日一日を 丁寧に生きることだ

黄金色に輝く畑の中のウネウネ道を
バイクで走りながら
医者と交わす会話が 素晴らしい

キアロスタミ監督の
気負うことの無い
「生」に対する眼差しに
深い深い優しさを感じて
心 潤う✨✨✨

*2/28 DVD鑑賞
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