エディ

深く静かに潜航せよのエディのレビュー・感想・評価

深く静かに潜航せよ(1958年製作の映画)
3.3
日本の駆逐艦と米潜水艦との攻防を描いた戦争映画。ラストの展開が急過ぎるので端折った感じがするが、潜水艦戦の醍醐味を存分に味わうことができる。

舞台は第二次大戦中。日本の豊後水道で自身が艦長だった潜水艦を撃沈させられた責任で干されていたリチャードソンがこの映画の主人公。謹慎中に、艦長が負傷離脱した潜水艦ナーカ号が帰還したことで、リチャードソンは雪辱を果たすためナーカ号の艦長に半ば強引に就任させてもらう。面白くなかったのが、ナーカ号の副長で部下からの信認も厚く艦長昇格が確実と見られていたジム。しかし、ジムは怒りをこらえリチャードソンの下で再び豊後水道作戦に乗り出す。。。

潜水艦映画の醍醐味は、外部と隔絶された閉鎖空間で死と隣り合わせになる緊張感と、見えない敵相手に苦心する人間模様が描き出される点だと思うが、この映画は非常にリアルに潜水艦戦の魅力を描いている。潜水艦の天敵である駆逐艦による爆雷の恐怖やソナー探知から逃れる努力などのシーンは手に汗握る展開だ。

撃沈された潜水艦の復讐に過度に燃えるリチャードソンと、優秀だが若いが故に強引過ぎるジムとの対立と共感も良く描かれているので、指示とは違ってわざわざ危険水域に行くリチャードソンとクーデターを起こそうと思いつめたジムが心を通わせるに至るまでも丁寧に描かれているので良い戦争映画だと思う。

ただ、この映画の敵役が日本なので、ナーカ号と戦う一方の主役である日本の駆逐艦秋風の乗組員の日本語があまりにも酷いので興ざめしてしまうのが残念だ。

「みぎがじいっぱ~い(右舵一杯)」、「すいちゅうばくだん(爆雷)、じゅんびせよ!」なんて言われたら、せっかくテンションが上がっていたのに冷めてしまう。。。他にも、駆逐艦内には「塩水」と書かれていたり(海水でしょ!)、潜水艦を潜航艇なんて言っているのだ。。。

なので、敵(日本人)のしゃべる言葉があまりにも拙いので緊張感を維持できなくなるのが残念だが、潜水艦戦を描いたアクション映画としては上出来の部類に入ると思う。