このレビューはネタバレを含みます
派生作品はいくつか見たことがあったけど本家X-MENを見るのは初めてだったのでなんだか新鮮な気分でした。
撮影やCGにはさすがに時代を感じてしまいますが、名前を聞いたことのあるミュータントたちが登場するだけでワクワクさせられます。
特にヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが若い!
全身にアダマンチウムを埋め込まれているゆえに磁場を操るマグニートーとの相性が最悪という構図も面白いです。
常人と違った力を持つミュータントへの差別という問題も今なお普遍性を持ったテーマで良かったです。
マイノリティーの苦境を訴えるブラザーフッド側の考えにも一分の理があるので、ミュータントを保護しようとするX-MENとの対立にも深みが生まれます。
でも、マグニートーの計画ってなんだかずいぶん回りくどいですよね。
彼はミュータントの能力で一般人を支配しようとするのではなく、一般人をミュータント化することで自分たちが味わってきたものと同じ苦しみを人々に与えようとします。
一方的に蹂躙するよりはある意味フェアなやり方なのかもしれないけど、その割に実際はミュータント化する前に死んじゃうっていうマシンの欠陥は知らなかったみたいだしちょっと詰めが甘い。
生命力を吸い取れるミュータントを攫って自分の力を吸い取らせてそのミュータントをエネルギー源にしてマシンを動かすというのも妙にややこしいです。
ヒーロー映画なんだし、この辺はもうちょっとシンプルな脚本にしても良かったんじゃないかなと思いました。
まあ、色んな能力を持ったキャラクターたちがガンガン戦ってる姿を見るのが楽しい映画なので、ストーリーについてはそんなに真剣に考えるべきじゃないのかも。
今作はとりあえずX-MENのお披露目という感じだったので、次作以降もっとたくさんのミュータントたちが出てくることを楽しみにしてます。
自分がミュータントだったら、ミスティークの能力が一番ほしいかな。全身が真っ青になるのは勘弁ですけど。