むぶどん

ジュラシック・パーク IIIのむぶどんのネタバレレビュー・内容・結末

ジュラシック・パーク III(2001年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

行った人が「やめとけ」って言うんだから行かなきゃいいのにまたまた恐竜のナワバリに飛び込んでいくシリーズ第3弾。1作目の主人公、グラント博士が主役に返り咲いたのも本作。マルコム博士はイケメンだけど理屈っぽいからな。
事故によってサイトBに残された息子を救助するために大富豪と偽りグラント博士を無理やり同行させた挙句危険に晒すカービー夫妻、特に注意されているのに大声で騒いだり独りでどこかに行ってしまい、さらにはエリックと共にパラセールで島に降り、その時に死んだとされる男を見た直後に怯えて「彼じゃない。息子が心配」とか言い出すアマンダは流石に無能だし取り乱しすぎ。台詞の件については字幕の問題かも分からないけども、旦那もダンナで博士がサイトBに行ったことがあると勘違いしてるし。2ヶ月あったんだからもうちょっと考えてください。その2ヶ月間知恵を絞ってずっと生き延びてきた息子の方がよっぽど有能やぞ(とは言ってみたものの、彼も彼で今回の事件の元凶なんだなあ……)。それでもちゃんと家族の温かみを取り戻して、恐竜たちにも立ち向かったという展開はヒューマンドラマとして王道でいい。水中を泳ぐスピノサウルスや空を飛ぶプテラノドンが主人公たちに襲いかかるシーンは大迫力だったし、それに対してグラント博士らも逃げるだけでなく抗うのが新鮮に感じられて良かった。1,2だと基本抵抗すら出来ない、あるいは実らないまま食べられるオチばっかりだったからなぁ。他にも先述した夫妻や、ラプトルの卵を奪った事をグラント博士に厳しく咎められながらもエリックをプテラノドンから救い出したビリーなどの成長物語が入っていたのも面白かった。ビリーが消息不明になった後にグラント博士が「彼を、君はパークやこの島を作った人間と同じだと非難したがそれは違った。彼はただ若いだけだった」と語ったのにはグッときたぁ〜……ちゃんと助かって何より。たぶんこのあたりの要素があるから3はあのほとんど1の繰り返しとしか感じられなかった2より面白いんだろうな。
とはいえ疑問点もないわけではなく、エリックがサイトBに降りた時にはどの組織も全く動かなかったのにグラント博士がエリーにヘルプを求めた途端に軍隊が来たのはちょっと気になった。ここは単純に島に行った者としてのコネかエリーの夫を通してのものなのかね。まあエリックたちが島に上陸する事になったのも半分自業自得だし、リスクも高いんだからホイホイとは行かないか。あとは最後のプテラノドンが島から飛び立っていくシーン。「次の住処を探しているんだ」「私たちの所には来ないでちょうだい……」とか言いながらニコニコしてるけれども普通にまずいのでは。2のT・レックス上陸みたいな展開になるのかなと思ったらならずで単に締める為かい!とツッコミ。でもグラント博士がいる前で射殺とはいかないかな。あとはやたらと走る一行がなんだか面白かったです。最初に書いた「マルコム博士は理屈っぽい」という意見が一致して、その相性の良さを見せるグラント博士とエリック少年のくだりもちょっと草でした。
これでジュラシック・パーク3部作は制覇、さらに懲りない人々4(ジュラシック・ワールド)も公開時に観たけどもう一度観たくなってきたな。炎の王国までには……!