きそじろう

えびボクサーのきそじろうのレビュー・感想・評価

えびボクサー(2002年製作の映画)
2.5
何だこれ、名作か?
タイトルからは想像できない感動作。
パッケージには「ある日、一匹のエビがチャンピオンに挑戦状を叩きつけた!もう海には帰れない」と言っているが、これは信じてはならない。

金になるはずとでっけええびに投資したものの、中々うまくいかないままロードムービーが続く。
えびというかシャコなのだが、そんなことは些細な事で、ボクシングするしないというのもまた瑣末事なのだ。シャコとホテルの中でいっしょにテレビを見たり、徐々に距離は近づいていく。シャコ目線も体験できて、『肉喰怪獣キラーツリー』を思い出す。

トレーナーとシャコのひと時は蜜月のようで、一方のカップルと対比されていて映画としても巧みな逸品。果たしてシャコのTVショーはうまくいくのか?

結果としてショーはしっちゃかめっちゃかになってしまうのだが、その後の展開が素晴らしい。孤独をシャコで埋めていた男はついにシャコと抱き合う。あのシーンに涙した人も多いだろう。シャコの本当の目的はE.T.や、ロボシャークvsネイビーシールズと同様に生まれた場所に帰ることだったのだ……!

サメ型のペンが出てくる。シャークという名前の男も。そして最後、本当にサメがシャコパンチを喰らって終わる。
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