滝和也

少林寺木人拳の滝和也のレビュー・感想・評価

少林寺木人拳(1977年製作の映画)
3.5
そう、あの日大量の木人が、現れた。
学校に。 

木人とは不格好な木でできた修行用の人形でどうみても人が入っている。

ここからはネタです。思い出ですね。
ビデオがまだ一般家庭にない時代。また田舎過ぎてバスで一時間もかかる場所にある映画館には行けない小学生にとってテレビの映画放送は共通言語だった。そう特に初期ジャッキーものは。まさにスーパースターであり、スーパーマンだったジャッキー・チェン。木人拳は特にだった。話がどうこうではない。クラスの半分以上の男子を動員した木人修行場が教室の後ろから廊下にまで出来上がる。ジャッキーの真似ができる奴はスターだ。当然そこを通りながら真似をする。だが、木人役も負けてはいない。あの動きのまま、追ってくる。それを明らかにばかにした目で見る女子。恐らく全国に木人が出現したに違いない。真面目でいい話だからこそ、子供心に刺さった映画。もちろん酔拳があった翌日は教室が酔っ払いだらけになったのは言うまでもない。ジャッキーのスーパースター性はいつも変わらない。長い年月の中で初期ジャッキーでは最も刺さった映画。
滝和也

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