あんず

E.T.のあんずのレビュー・感想・評価

E.T.(1982年製作の映画)
4.1
少年の心の中に、彼は今も生きてるのかな?
今だってきっと、彼は少年のことを覚えているはず。

UFOといえば円盤形、異星人といえばグレイといった私の持つイメージを変えた作品です。「エイリアン」もだけど。

あと、私が映画好きになったきっかけの映画なんです。
アメリカの生活や文化に憧れたし、子ども部屋はとてもおしゃれなものとして私の目に映った。
もちろん仮病をつかう時の体温計の使い方もこの映画で覚えた。

まだ小さい妹が秘密を守れないのにハラハラしつつ、お兄さんが頼りになる存在で心強い。
子どもの悲鳴ってなんでこんなに笑えるんだろう。首が伸びたときは私もギョッとしました。

改めて観ると、悪でしかないと思っていた大人たちが、研究対象だからではあるけれど彼を助けようとしていたこと、少年を気遣って励ましの言葉をかけてくれたこと、子どもの頃は分からなかったことも感じられました。

家族や友情や別れ、純粋な少年の目線を通すからこそ、ひしひしと伝わってくるのかもしれません。「友だちなんだ」と少年たちが口にするところは、もう涙々で。

青白く光る月や赤く染まった夕陽をバックに自転車が空を飛ぶシーンは何度観ても素敵です。
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