なっちゃん

E.T.のなっちゃんのレビュー・感想・評価

E.T.(1982年製作の映画)
3.0
ずっっと前に見たことあったけど改めて鑑賞

転勤族だったスピルバーグは子供時代、友達のお別れが多かったらしい
そして両親も離婚していたとか
下記、インタビューのコピペ
「僕の願い事リスト(父と母が別れた後の)には、僕にはいなかった兄や弟と、もういなくなってしまった父親の両方を兼ねた友達がひとり欲しい、というのが入っていた。それがE.T .だ」(「スティーブン・スピルバーグ 人生の果実」(アンドリュー・ユール/高橋千尋訳/プロデュース・センター出版局/1999)P.172)
そういう背景を踏まえるとこの現実離れしたストーリーにリアルな感情が存在していることを納得してしまう
そして個人的な経験をこんな作品に昇華させてしまうのがスピルバーグの才能

父親不在が寂しくて、遊びもお兄ちゃんの仲間に入れてもらえないエリオットが、ひとりぼっちの宇宙人と出会う
まったく違う星の生命体なのに自分と同じ部分を見出して守らないとって思う姿が美しい
E.T.が宇宙と交信しているときに「ずっとここにいなよ、僕が世話してあげる」と言うシーンが好きだった
会話はおぼつかないけど2人(?)はシンクロしているんだもんな…まわりの誰より身近に感じていたのではと思う

あとは絵作り
大きく光る満月をバックに自転車が飛行する
こんなん思いつくか?文句なく美しい
1シーンの画像だけで地球の結構な人数が1つの映画を連想できるってすごいこと。義務教育で習うわけでもないのに。
モナ・リザ級だと思う。絵画にしてルーブル美術館に飾ってはどうだろうか
なっちゃん

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