恭介

ステルスの恭介のレビュー・感想・評価

ステルス(2005年製作の映画)
3.3
何故、今
ステルスを鑑賞する気になったのか?

あのトム様が自身の出世作である
トップ・ガンの続編の製作始動!という
ニュースを見た事が関係してるのは間違いない。詳しいストーリーは勿論、まだ明らかにされていないが、大まかにはドローン=無人航空機が関わっているらしい。
パイロットの存在意義やドローンの可能性または危険性などが盛り込まれるのかなぁ。さすがに敢えてこの時代に続編を作るだけあって、前作ほど好戦的で単純なお話になりそうもない感じだ。

そこでこのステルス。
人工知能を搭載した無人戦闘機が色んな要素から学び考え、そしてついには暴走を始め、さらに感情すら持つようになり精鋭パイロット3人と激しいバトルを繰り広げる事になる近未来アクション超大作!
に、なるはずだった(笑)

トム様のトップ・ガンはハッキリ言って狡猾無稽で、非常にタカ派的で好戦的なアメリカ軍万歳ストーリーをトニー・スコットのハッタリ演出とMTV感覚の音楽でデコレートしたトンデモ作品だと思う(笑)
当時のアメリカの世情がこのトンデモ作品を後押しして大ヒットになった事は疑いの余地はない。

だとしたら、同じような狡猾無稽な展開を見せるこのステルスという作品こそ、これから製作するトップ・ガンの続編に相応しい内容である、と胸を張って言おう!だって続編の大まかなストーリーと同じような内容かもしれないし!
(多分、違う笑)

本作も特定の国名がジャンジャン出てきて、アメリカはその他国の領土内及び空域で飛び回り、トップ・ガンが学芸会レベルに見える程、派手な空中戦を披露する。そしてミサイルをぶっ放し、これでもかと敵国の軍人を殺し、施設を破壊する。
この辺のアクションシーンは頭を空っぽにして見れば充分満足出来る。

当然、規模もトップ・ガンよりスケールアップしており、普通なら第三次世界大戦が勃発してもおかしくない程の暴れっぷりだ。リアル世界なら戦闘機が領空内を間違って飛んだだけで国際問題なのに(笑)

しかし、このステルスの魅力はトップ・ガンの続編と同じ内容になるかもしれない(いや、多分ない)ところではない。
真の魅力は監督がロブ・コーエンだと言うところだ。

巷では、爆発大将=マイケル・ベイという認識だが実はそうじゃない。本当の爆発大将はこのコーエンこそが相応しいと声を大にしていいたい。

確実に!いや間違いなく!爆発シーンの火薬とガソリンの量を間違えてるか、コーエンが黙って増量してるかどちらかだ(笑)
それぐらい盛大で爆笑するぐらいの爆発フェスティバルをぜひ体験して頂きたい!冗談抜きで笑えるぐらいの爆発規模だから(笑)

本作だけじゃなく、ヴィン・ディーゼルの出世作、トリプルXやハムナプトラ3やドラゴンハートでもその誤った火薬の使い方が確認出来るほど確信犯だ。

このステルスでは、地上での大爆破は当たり前、なんなら大空での円陣連鎖爆発術も披露している。このシーンが撮りたいが為に脚本に組み込んだとしか思えない素晴らしい爆発シーンだ!

エリートパイロット役の3人も、ニヤけ顔が鼻につき、どう見ても主役を張る顔じゃないイケメンのジョシュ・ルーカスをはじめ、ヒロインには本作と同時期にブレイド3という素晴らしい作品に出て、逞しい二の腕を披露していたジェシカ・ピール。そして本作の撮影が終わった直後にブレイクして、本作に出演した事を後悔するようになるジェイミー・フォックスのトリプルJにプラス、軍人の偉いさん役ならお手のモノ、なサム・シェパード。更にターミネーターではあの世界を滅ぼす人工知能スカイネットを開発したジョー・モートンが、本作では対象的に人工知能に懐疑的な軍人を演じてるのも皮肉が効いて面白い(多分そんな意図はない笑)

と、いう訳で、今から本作を観て、来たるトム様のベスト・ガイに・・・あ、いや、それは織田裕二だ(´Д` )

トップ・ガン/マーベリックに備えておこう!(笑)
恭介

恭介