シセロの台詞が兎に角重い。
ビデオ化されぬまま葬られるところをタランティーノの再評価によって再び陽の目を見た作品とか…
1975年と言うと今から45年前、そして私は16歳…多感な16歳だった。
この頃はまだブラックミュージックを意識していなかったし、ジャズも聴いていない頃である。
なんとなくだが、母親が毎月とっていた雑誌「スクリーン」「ロードショー」でそのレヴューは見た覚えがあり、リアルタイムで観てはいないけれど、印象に残っている。
と、言うのもその2年後テレビで…たしかNETではなかったか?…「ルーツ」なるドラマがあったからかもしれない。
奴隷制度のその恐ろしくも酷い現実を、どうかするとあの紗がかかった様なタッチのハミルトンの写真の様にどこか優雅に映し出す。
人間が人間にする事なのか?!と思うほどの残虐なシーンもあるのに…である。(あ、例によって個人の意見ね)
そしてこのマンディンゴ、町山氏の解説通り映画としてとてもよく出来ている。
こう言ってはよろしくないのだろうけど…面白い。
観ておいて本当に良かった。
マディ・ウォーターズの「Born In This Time」がまた実にいい。