石井岳龍はパンクでアナーキーでぶっ飛んだ映画作らせると凄い技量を感じさせる監督だけど、たまにそれらがやり過ぎる嫌いもあり、作風そのものがインテリっぽいだけにあまりのふざけ過ぎたノリに心底ガックリした記憶がある。
原作、脚本は小林よしのり。如何にも彼らしい日本社会批評精神。主人公のサラリーマンを演じたDJの小林克也がどこかおどけた魅力があり狂った一家の大バトルを繰り広げるカオスな展開にもグイグイ引き込まれる。他にも倍賞美津子、工藤夕貴、植木等etc…。全員頭の箍が外れてて気持ち悪い。
一応、破壊的な内容ではあるんだろうが、時代の所為なのかバブリーで古めかしい表現が多く風化してる印象も無くはない。この頃らしい典型的バブル邦画という意味では伊丹十三や大林宣彦とも比較していい80年代の【仇花】。個人的に歴史に残る程の価値は感じられませんでした…。🤷♂️