このレビューはネタバレを含みます
うわぁ…
ここまで理不尽なバッドエンドは初めて見ました。
ジョニーは戦場に行った、やフローズン、CUBEも殆ど1つのシチュエーションのみの話でしたが、この映画はそれらより突き抜けて狭いです。
主人公がここまで受け身というか、自分ではどうしようもない映画も珍しい気がします。殆どの映画は、なにか目標に向かって主人公が努力し、それが達成されるという流れを汲んでいるので、こういう映画も作れるんだ、という引き出しが1つ増えた感じがします。
シンゴジラではないけれど、とにかく電話のシーンはもどかしかった。電話相手全員が主人公を自分のいいようにコントロールしようとし、結果主人公はどんどん孤立していくことに。閉塞感と孤独からくる恐怖が印象的です。
また、主人公の感情のコントロールが悪意に満ちていてとても良い(褒め言葉)。
一度生を諦めた主人公が犯人からの電話で絶望を再び味わい、しかしその後ブレナーからの電話で生きる希望を再び持たせる、という流れの後に「あの一言」で絶望的なバッドエンド。のシークエンスはこちらの感情も高まりまくりで最高(最低?)でした。あの絶望感たるや…何となく「ヴァン・ダインです。」を彷彿とさせます。
数十センチに埋められてるなら、砂の流れに逆らって息止めて上まで泳いでいけないのかな、とも思うのですが、そんな簡単なものではないんでしょうね。自分ならこうするなー、と思いながら見てしまいます。