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ドライヴのsignaldadaのレビュー・感想・評価

ドライヴ(2011年製作の映画)
3.0
デンマーク産サスペンス・スリラー『プッシャー』で一世を風靡したニコラス・ウィンディング・レフンが2011年に手掛けた初のアメリカ映画。ヒューマンドラマやラブストーリーが主戦場だった当時まだ売り出し中のライアン・ゴズリングにダークヒーローを演じさせる大胆さが見事にハマり、彼の悶絶級のかっこよさが終始楽しめる。セリフは少なく映像も暗闇とネオンの対比が多い中、印象的なシーンではスローモーションをやたらと多様するなどミニマリズムの極み。ノイズを省きクリアに立ち上がる物語の隙間隙間へ本作本題のクライム・サスペンスを捻じ込むと、クライムの真骨頂であるバイオレンス描写は極限にまで痛々しく衝動的に映し出される(エレベーター内で顔を跡形も無く踏み潰すシーンは特筆したいほど)。この完成度ならばカンヌで監督賞を獲得した事も頷ける。アイリーンを演じたキャリー・マリガンは世界一可愛い。
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