このレビューはネタバレを含みます
ぐやぐやなんじをいかんせん
こじれた時代にこじれる愛憎。日本軍が敗退してもまだまだこじれる激動の中国近現代史。
圧巻。美術のレベルと話のスケールが違いすぎる!ラストエンペラーといい何なんだこの時期の映画は。毎年やってるアカデミー賞とかが子供の遊びにすら思えてしまう
時代に翻弄され続ける京劇役者たち。
蝶衣の長年の宿敵、菊仙も厳しい時代を強く生きる人。とびおりキャッチ、あれは絶対ほれるし運命感じる
蝶衣や小楼とは別視点の、裏主人公ともいえる人物…と思ってたのに。
蝶衣と菊仙の関係もまた、同じ人を愛した仲、過酷な時代をともに生きた戦友、のような、いい関係に着地しそうかに見えたのに…。
菊仙は最後まで生きて欲しかった
それほど小楼を本当に愛していたのだろうか
労働者を前面におす国の方針。それが伝統的な芝居の世界をも侵食することを許容できない蝶衣。
…ワンピースとかナウシカのあれも、どんどん新しい事に挑戦すればいいのか、さすがにあれはないのか、
どうなんだろう…?
あのラストは…時代に翻弄され続ける世を儚んだ。自分なりの小楼への愛の貫徹のため。それとも…?
もしや本当に、役と自分の区別が無い境地にあのとき至ったのだろうか