ヒルコ

さらば、わが愛 覇王別姫のヒルコのレビュー・感想・評価

さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)
4.5
何度見ても感想が変わらない映画ってのも不思議。小豆を女にしたのは石頭だし、蝶衣を狂わせたのも小樓で、でも最初に救ったのも同じ石頭。小樓は男らしく正義漢であり且つ女々しくて長いものに巻かれやすくて自信過剰で優しい。そして菊仙は女らしく、弱くありつつも強くそして卑怯でもあり母性もある。蝶衣はそのどちらでもなく、だからこそ菊仙を憎み、頼り、呪う。どちらにもなれないものとしての蝶衣が下した結末は本当に胸が張り裂けそうです。そしてレスリー・チャンがどうしてこの役を引き受けたのかを思うと同じように感慨深い。
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