さらば、わが愛 覇王別姫の作品情報・感想・評価

さらば、わが愛 覇王別姫1993年製作の映画)

霸王别姬/Farewell My Concubine

製作国:

上映時間:172分

ジャンル:

4.2

「さらば、わが愛 覇王別姫」に投稿された感想・評価

onoyame

onoyameの感想・評価

4.2
メロドラマと思っていたら近代中国を映し出す歴史映画だった。時代に翻弄される三人の男女と、その三角関係。
結末はオープニングで察せられるのだが、その結末に至るまでを3時間じっくりと描き、俳優はみなその心の機敏を実に丁寧に演じていて思わず見入った。
レスリー・チャンの美しさと儚さに孤独感を感じた。
hanaya

hanayaの感想・評価

5.0
2回観て、チェンカイコーの私の紅衛兵時代という本を読了し、再度鑑賞。
映像も役者さんたちも綺麗。
フラットな色調がとても良く、どこのシーンも幻想的でくらくらしてくる。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.8
‪「さらば、わが愛/覇王別姫」‬

チェン・カイコーがパルムドールに輝いた宿命の恋愛物語の「さらば、わが愛 覇王別姫」と「花の影 」が漸く国内初BD化され発売した。中国映画の中でも好きな作品で、レスリー・チャンやコン・リーが素敵だ。これらで世界に名を轟かせたカイコーは一躍有名に…久しぶりに観る。

冒頭、一九二四年北京。京劇役者養成所。ライトが二人を照らす。映像はモノクロへ、母が我が子を預け、修行の道へ。男を棄て女と意識を変える、時代に翻弄される二人の物語が始まる…本作はチェン・カイコーがリー・ピクワーの同名小説を映画化した九十三年香港と中国の合作映画にして初のパルムドールを(こんな京劇の美しい映像と文化に西欧人が興味を引くのは当たり前)受賞した傑作中国歴史作をこの度BDにて再鑑賞したがやはり圧倒される。それは文化しかり、建築、衣装、美術、化粧、伝統、式たり…どれもが目を奪う映像美で冒頭から惹きつけられて気付いたら既に映画は終わっていた…ってレベルで夢中になって鑑賞できる。開いた扉から雪景色を映し、服を焚火で燃やすシークエンスからの窓越しのカットの美しさ、不気味なサントラや中国楽器が奏でる蠱惑的な演出、本当素晴らしい。またコン・リーが美し過ぎて…物語が佳境に入り2時間経過後位に金魚の映像が映るんだが、幻想的。古典で有りながら近代史を垣間見れる作風だ。燃え盛る炎越しでの二人を捉えたアングル、暴徒化する市民、この中国の文化大革命という背景が齎す悲惨な現状は観ていて辛い。張芸謀の“活きる”もそうで有り壮絶で壮大なドラマだ。愛し憎みそれでも愛し憎みの50年間に渡る動乱の中国を男性二人の気持ちにのせ歴史を見る。物語は多指症で養成所の入門を断られた小豆子の実母が指を切断し半ば棄てるように彼を置いて行く。そこで厳しいと言う次元を超えた稽古をする日々、時には脱走し見つかり叩かれる日々、稽古仲間の小癩の自殺を経て小豆子と石頭は覇王別姫に魅了され、話は成長した二人の時代へ。そこで程蝶衣(小豆子)と段小楼(石頭)に芸名を決め彼らは一流役者へとなる。そこから妻が出来、嫉妬心を露わにし、流産し、日本の敗戦で軍が引き、文化大革命時代へと…そこで新たな思想、共産党思想が二人に立ちはだかり苦しめる…それから十一年後、二人はリハーサルを行いそこで悲劇が訪れる…とネタバレしないように言うとこんな感じで、四面楚歌で有名な項羽と虞美人を描いた京劇が魅せる儚い人生を映した監督の傑作だ。‬‪。今思い返せば九十年代は台、香、中の映画はズバ抜けてクオリティが高かった。近年では韓が優れた作品を提供し始めてる…日本も昭和並に傑出した映画を世に送って欲しいぜ…。‬

3時間とは思わせないほど目が釘付けになりました。
演者たちとプライベート/舞台で演じる行為とその内面が明確に、でもどうしようもできない社会背景や関係性が交錯しており途中で見るのも辛くなるほどでした。


時代が進むごとに過去の伝統や経験だけではどうしようもできないことがただ中あるなか何を軸として支えていたか、
それを失われてしまう事、

美しい舞や衣装に隠された多くの闇がとめどなく出てくるものでした。
せりな

せりなの感想・評価

3.5
大学の授業で鑑賞。
文革の中で、蝶衣と小桜の2人が京劇で演じている覇王別姫と重なっていくストーリーが切ないけれど美しい。
見ようと思ってたけど、長いから中々手を出せていなかったので強制的に見せて貰えてよかったかも。
普通に映画として見応えがあるけど、戦後の中国での混乱や、文化大革命の様子も分かって良かった。実際は紅衛兵とかはもっと過激なんだけど。
あの時代は楽して自己顕示欲を満たしたい人たちが政治に利用されてたんじゃないかって、先生は言っていたけど今の日本にもそういう人たちが多い気がした。
歴史ものとしても面白いけど、レスリー・チャンはやっぱり綺麗だよね。
蝶衣と彼自身のアイデンティティが重なっているようでもあって、見てると悲しくなるよ。
大戦前後の世相に翻弄される、兄弟格の2人の京劇俳優を軸にした大河的映画。大戦後こんなんだったのかしらと少し潤んでくる
ゆぅま

ゆぅまの感想・評価

4.0
‪小桜と蝶衣の2人の京劇役者と菊仙という女の愛憎入り乱れる三角関係を日本統治、第二次世界大戦、共産党政権樹立、文化大革命と激動の時代の波に飲み込まれ四面楚歌の如く状況下に堕ちようも“自身”のため“互い”のために愛し闘い憎み合う様を圧倒的映像美で魅せる傑作!!‬
1920年代の中国・北京。
女郎の子供だった小豆子(マー・ミンウェィ)は京劇養成所に捨てられるように預けられた。
女郎の子供という事で仲間からイジメられるも先輩の小石頭(フェイ・ヤン)が助けてくれ、小豆子はそこから彼を慕って厳しい訓練にも耐えてきた。
成長した小豆子は程蝶衣(レスリー・チェン)、小石頭は段小桜(チャン・フォンイー)とそれぞれ名乗り、“覇王別姫”を演じるトップスターになっていた。
程蝶衣はその美しさから男色のパトロンから体を求められ・・・。

上映時間が長いのでずっとスルーしてましたが、今回初めて鑑賞しました。

オープニングから衝撃的な描写の連続。
小豆子が多指症で京劇養成所入りを師匠に断られたのだが、入団を認めさせる為に女郎である母親がとった行動が!
さらに厳しい練習などで門下生が自殺するなど、辛いシーンが序盤から多数。

さらに少年期から小豆子は美し過ぎるがゆえに気持ち悪いおっさんにカラダを求められるという。
これが結局同性愛の引き金になってしまったのか、その前から兄貴分の小石頭への愛があったのかは難しいところですが。

日中戦争下という状況も相まって厳しい時代を生きる2人の運命には見ていて切なくなります。
大スターで華やかに世界に生きてるはずなのにね。
こじつけの後付けになってしまうが、レスリー・チャンの最期を考えると妙にダブってしまいます。

非常に美しい絵面の奥に潜む闇がなんともいえない作品でした。
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