みなりんすきー

映画 犬夜叉 時代を越える想いのみなりんすきーのレビュー・感想・評価

4.5
『お前と犬夜叉は 決して交わることはないのだ』

『その格好といい、この場所といい──所詮お前は私の生まれ変わり 同じ道を辿るだけだ』

『俺にはお前が必要だ──そんなことも分かんねぇのか』


■ あらすじ ■
四魂の玉の欠片を探して旅する犬夜叉一行の前に、妖怪瑪瑙丸とその下僕の瑠璃・玻璃が現れる。彼の父親はかつて妖怪の大軍団を率いて日本に攻め込んできた妖怪・飛妖蛾で、大妖怪である犬夜叉の父親に殺されたことを恨んでやって来た。こうして戦いは始まるのだが、彼の本当の目的は別にあり…


■ 感想 ■
『犬夜叉 時代を越える想い』

犬夜叉の記念すべき劇場版第1弾。
最近友人に勧めてアニメを見せたをきっかけに、久々に劇場版観返したので改めてレビュー。劇場版DVD全部持ってます。(BD発売されてほしいわ…古いし無いと思うけど…)
当方、犬夜叉は小学生の頃に死ぬほどハマった漫画の1つで、というか少年・少女含め数えきれない程読んできた漫画の中でも未だに1番好きかも…と思えるほどの作品。漫画全巻所持し何周も読み潰し、アニメも完結編まで全話何周も鑑賞し、劇場版4作品も何度も鑑賞するという生粋の犬夜叉オタクです。もう全てにおいて好き。問答無用で好き。

劇場版の中では特にこの作品が1番好きで思い入れも強い。実家にいた頃ビデオに録画してくれていた犬夜叉の唯一の映画だったのもあり、観た回数もダントツで多いです。コナンの映画と同じくらい観たと思う。(どちらもサンデー作品というのがまたいい。笑)

犬夜叉の劇場版はどれも全く内容が違って特徴的なのがいいと思う。タイトル聞いてパッと内容が思い浮かぶ。『天下覇道の剣』では殺生丸のやつだー、とか、『鏡の中の夢幻城』はキスするやつだー、とか(笑)
その見方では今作はやはり、かごめが操られて犬夜叉を傷付けてしまう場面と、桔梗の無慈悲な「帰れ!」辺りかなぁと。というか全劇場版の中でダントツに切ないのが今作。犬夜叉がある意味で最もトラウマである御神木に桔梗の矢で射抜かれるという経験を、生まれ変わりであり同じように恋心を抱いているかごめに再現されてしまうその皮肉さと、半ば強制的に現代へ帰され枯れ井戸が塞がれ二度と向こうへ行けないと分かったかごめの絶望感と。それでも何百年も昔から同じようにそこに立ち続け全てを見守っている御神木…小学生の頃は切なくて苦しくて何度も泣いた記憶がある。あと、雲母も操られて珊瑚と戦う場面ね。あそこも泣ける。

物語は非常に簡潔で、中弛みや無駄なシーンなどもなくテンポよく進んでいきます。敵も初っ端から現れているし犬夜叉を狙う理由も明白。強いていうなら部下にした瑠璃と玻璃がまぁまぁ弱過ぎるので何故彼女らにした??というところくらいかな(笑)当時は思わなかったけど観返して思った(笑)

桔梗や殺生丸も出てはきますが、あくまで今回の主役は犬夜叉たち一行と、敵の3名。ただ殺生丸×桔梗というちょっと珍しい絡みも見られるので(一瞬ですが)ファン的には良いのではないかと。殺生丸や桔梗がもっとメインで見たい!という派の人は、本作より他劇場版をオススメします。本作は第1弾というのもあって犬夜叉たちが主役ですからね。

犬夜叉ファンの中でも、「桔梗嫌い!」って人結構多いんだけど、実は私はすごい好きなんです。確かにヒロインであるかごめの恋敵だし犬夜叉への執着も凄いし、何かと邪魔な存在になる場面が多いのでアンチ桔梗みたいな人がいるのも分かります。ただ、やっぱり50年前の犬夜叉と桔梗の関係、そして奈落により行き着く先の悲劇…あの関係性がもうほんっとに切なくて、回想シーン見る度に胸が苦しくなる。あんなに切ない恋があるのかというくらい。アンチ桔梗と同じくらい、犬夜叉の二股具合に怒る人も多いんだけど、私的には別に二股も何もどっちとも付き合ってないし(原作の結末は別として、それまでの話で)、そりゃ初恋の女の人に殺されそうになったと思っていたらそれが第三者の罠だったと気付いたら、終わったはずの恋だって少しは息を吹き返すでしょう。お互いに騙されていたわけで、憎しみ合いたくて憎しみ合ったわけじゃないんだし。だから犬夜叉にとって桔梗は確かに過去の人で過去の恋で、好き”だった”人なんだけど、だからこそ死人となった桔梗を最後まで何とかしてやりたいと思って動くわけですよ。至って普通の行動原理だと思う。ので、簡単に二股男ー!とか言ってほしくない。もっかいちゃんと原作読み返せと思う。笑

脱線しましたが、瑪瑙丸の声が大好きな関智一であるということもポイント高い、あと主題歌が浜崎あゆみの『no more words』なのも最高。マジでいい曲。
皆でかごめの作ってきたお弁当食べるシーンが大好き。あと犬夜叉の好物がカップラーメン以外にもたくあんがあるということも知れます。たくあん美味しいよね。笑