たき

すべては海になるのたきのレビュー・感想・評価

すべては海になる(2009年製作の映画)
2.5
なんとなくタイトルだけ見て、これはきっと難しそうなお話だ、とこれまたなんとなく偏見をもってなんとなく敬遠してたら、やっぱりなんとなく難しいやつでした。

愛ってやつは。

かたちもにおいも手触りもなにもかもなくってこれだけ正体不明なのに、これだけ生きていくために必須なものはないという皮肉。世知辛いとはこのことやと思うのです。

結局腐ったぶどうで理論武装して、愛から逃れるラストなのかな、と脊髄反射で思ってしまったのですが、たぶん違う。

真実の愛とか、そういったわかりやすい、最大公約数的なものじゃなくって、愛って、いろんなかたちがあるってことを言いたいのかな。

言いたいことはわかるし、たぶんそれは真理のような気はするような気もする反面、

寂しさとか自己顕示欲とか、承認欲求とか性欲とか、似たような情動って山ほどあって、愛って、やっぱりかたちもにおいも手触りもなんもないから、それらを解消する言い訳に使いやすいんですよね。

そのあたりをなんだか助長するような気がして、受け入れがたい部分もあるのかも、

まとまりません。終わります。

まいまいって、前々から誰かに似てると思ってたらサトエリに似てたんだ…

柳楽優弥ですよ。なんとも初々しい。演技がまた初々しい。こんな時代もあったのですね。

吉高由里子はぜんぜんかわりませんな。石仮面かぶってないでしょうな。
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