のんchan

生きてこそののんchanのレビュー・感想・評価

生きてこそ(1993年製作の映画)
4.5
観終わっても直ぐにレビューを書けない程に衝撃的な実話です。

涙が乾き、気持ちをようやく収めたので、このような事実のあった事を1人でも多くの方に知って欲しくて、というか知るべき崇高な話だと思うので、拙いながら書き留めます。

【事故・事件はWikiより転記します】↓

1972年10月、ウルグアイのカトリック系のステジャ・マリス学園のラグビーチームとその家族・知人を乗せたウルグアイ空軍のフェアチャイルドFH-227D旅客機(45人乗りの小型機)がチリで行われる試合に参加するため、アンデス山脈を越えようとする。悪天候で視界が遮られた状態のまま突然激しい揺れが襲い、チリの航空管制の(山を全部越えたという)誤誘導でアンデス山脈高度4,200メートル地点に激突・墜落。機体は前後に真っ二つになり、前部は山脈の壁面を滑落する。

以上


この時点で生存者27名。医学生もいたが、まだ学生で十分な知識など持ち合わせていない。負傷者の手当てをしながら、皆で協力し合い励まし合いながら、ありったけの知恵を出し合う。
瀕死だったナンド・パラード(イーサン・ホーク)だが、翌日、奇蹟的に息を吹き返す。(この映画の主役になっている為、今後、重要な役目を果たす事になる)

短距離飛行だったので、食料品もお菓子程度しかなく...飢餓が襲ってくる。
そこで、瀕死から生き返ったナンドは「墜落させた罰だからパイロットの肉を食べる」と言い出す。

人間は飢餓状態で何日間生き長らえるのだろう?その時の環境や状況にもよるだろうが...
意見を出し合う中で対立もあるし、力関係も出てくる。体力や能力の差はそこら辺で歴然としてくる。
悩んだ末、自分たちで埋葬した友人や家族の遺体を掘りおこし...
その肉を食べることで生き延びる道を選んだのです‼️

半分残った機体の中で寒さを凌ぎながら過ごすものの、負傷した者たちは次々と命を落として行く。 

墜落、飢餓を経験している所へまた大きな雪崩が襲います。そこでまた8名の命が力なく落ちてしまいます。

季節は春に向かい少し暖かくなるのを待ち、体力の一番残っている2人を選び、ナンドとロベルト(ジョシュ・ハミルトン)が厳寒の山脈を越えて、チリの麓まで奇跡的に到達するのです。
痩せ細ったボロボロの身繕いの2人を見た村人が警察に連絡。捜索ヘリコプターが2人を乗せ場所をくまなく探して...

残っていた仲間は意識が朦朧としつつも機体の中で耳を疑った。山中にヘリの音が響く。失っていた笑顔が溢れ出す。
こうして72日後に16人が生還を果たす。


ナレーター役として生存者の年老いたカルロス・カルリトス・パエスになりきって、ジョン・マルコヴィッチが演じて?最初と最後に話します。まるで自分が体験したかのように...さすが役者です。



この映画は27年前に製作されています。
まず、今では当たり前のドローン撮影など考えられる訳もなく、大変であったろう空撮を沢山使っています。
そして、雪山の中の墜落や雪崩の映像もとにかくとてもリアルです。

当時22~23歳のイーサン・ホークですが、確かに若いです。トレードマークのような眉間のシワや額の横シワもなく、お肌はツルンとしていました。でも49歳の現在と演技力はさほど変わらない感じなんです。子役からすんなりと名優への道を歩んだのかな?この時既に今が決まっていたように感じました。

観賞後、少し調べていたら、
Alive: 20 Years Later(生きてこその20年後)というドキュメンタリー作品があるのですね。是非観たいけれど、手に入らない感じです。どなたか情報をお持ちなら教えてください。



《余談》
私はアルゼンチン🇦🇷ブエノス・アイレスで好きでやりたい事の修業の為にトータル1年程生活していました(2006~2007年と2010年は1ヶ月)
アルゼンチンのビザは査証免除協定に基づいて90日以内の観光Turistaなら不要。入国の際に3ヵ月間滞在可能な査証をパスポートに押してくれます。なので90日を超えないように他国へ小旅行をしていました。

それで都合の良い場所がウルグアイ🇺🇾だったのです。
アルゼンチンのブエノスアイレスからウルグアイの「コロニア・デル・サクラメント」まではフェリーで行くことができます。 それがなんと約1時間で行けちゃうのです⛴
なのでウルグアイへは日帰り旅を2度した事があったのです。
ウルグアイは田舎町です。でもどーしたことか?入ったレストランには親子丼がありとても親日的な印象でした。なんとかスペイン語で日本の話をした記憶が戻ってきました。
ですからアンデス山脈は3往復はしているので尚更胸が痛みました。
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