ろ

ジョンとメリーのろのレビュー・感想・評価

ジョンとメリー(1969年製作の映画)
5.0

ふたりは互いの名前を知らなかった。
好きでもない映画の話をきっかけに、そのまま一夜を共にした。

女はまるで猫みたいに男の部屋を嗅ぎまわる。
画鋲で留められた写真の中の女性。
トートバッグに入っていた写真の中の男性。
これはあの人の奥さんだろうか、恋人だろうか。
相手のことをもっと知りたい。
その裏返しみたいに、どうでもいいことばかり口にする。

たまにテニスをやるんですって。
もし、この人と付き合ったら・・・。
だめだめ、一緒になんていられない。
白いセーターを着た彼、布団みたいなのにくるまって一人ベンチに座る自分を想像しては首を振る。

政治家の彼に夢中だったこと、モデルの彼女が引っ越してきたときのこと。
彼/彼女のここが嫌いだった、好きだった。
上の空で思い返す、だけど少しずつ前に進んでいる。

鏡に書いた“good bye”は、かすれて読めなくなった。
チーズスフレはキツネ色に膨れた。

「まだ名前聞いてなかったね」
「メリーよ」
「メリー?本当に?」
「あなたは?」
「僕はジョンだ」




( ..)φ

好きだったセリフ
「もうたくさんだわ。嫉妬とか競争とか、戦闘開始のラッパの音もイヤ。鳴ったら家に帰るわ。」

赤いニット帽(ベレーみたいな形)に赤いマフラーと手袋。
オレンジのマフラーに茶色のコート。
赤いTシャツ(薄手のセーター)に青のジャンパースカート。
ミア様は今日も可愛い、ずっと憧れ。
ろ