爆裂BOX

見えない恐怖の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

見えない恐怖(1971年製作の映画)
3.7
TSUTAYA発掘良品でDVD発売されたリチャード・フライシャー監督によるサスペンス・スリラーです。
ミア・ファロー演じる盲目の主人公が暮らす家に殺人鬼が侵入し、デートに出掛けていたミア演じるサラ以外の家族が殺され、それに気づかず一晩過ごし、徐々に異変に気付いていく流れがスリリングですね。サラが歩いていくのに合わせてカメラも流れるように移動する中で部屋の奥で椅子に座る死体が映されるシーンはゾクッと来て良い感じですね。他にも舐めるように主人公を捕らえる長回しなど全体的にカメラワークが良くて印象に残りました。
殺人鬼は冒頭から登場しますが、映し出されるのはカウボーイブーツのみ。それでも犯人が見ていた映画や街頭テレビに映る番組、犯人が読んでいる雑誌などから「コイツはやばい奴だ」とその異常性を感じさせる演出が良いですね。前半の大半はサラと家族の日常シーンが描かれますが、合間に挟まれる犯人のパートがすぐ近くに居て惨劇が刻々と迫っていると感じさせます。
落としたペンダントを取り戻しに殺人鬼が家に戻ってきてからは寸前で気付かれないように家から逃げ出そうとするさまはハラハラさせられますね。終始家の中で展開されるかと思いきや後半は家の外に舞台が移っていくのはちょっと意外でしたね。馬に乗って逃げていく途中で木の枝に顔ぶつけて落馬するシーンはマジで危なそうに見えました。
ジプシーのコミュニティに逃げ込んで助かったと思いきやそこからの展開も予想してない展開でビックリ。泥山を滑り落ちる所も落ち方が割と激し目でビックリしました。
彼氏のスティーヴが仲間を連れてジプシーコミュニティに乗り込んでいく所は殺し合いになるのかと思いましたが、そこからの犯人判明は最初の方で名前読んでたのが伏線になってたんですね。
終盤のバスルームのシーンも中々ドキドキしましたね。
評価も高くて発掘されるのも納得の良品でした。