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天使のくれた時間のuchiのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
3.7
 本作、人生の選択、幸せとは?改めて考える「きっかけ」になる作品でした。
 
 主人公ジャックは金融会社を経営、地位、名声、家、車、洋服、etc。なんでも手に入れ、そして女性にもモテる。
 冒頭のシーンに、その優雅さが十分伝わってきます。

 あるきっかけで目覚めたジャックの世界は全く変わっていた…。

 片田舎の家に住み、タイヤのセールスをしながら、奥さんと2人の子供に囲まれて、家事や育児に追われてバタバタ。
 そして経済的には普通かな。

 当初、戸惑って嫌悪感ばかりのジャックでしたが、家族に囲まれる生活の中で次第に考えに変化が…。

 感じるのは家族との生活から伺え始める「愛」

 ジャックが体験した。二つの人生。
空港での分かれが大きな分岐点となった。

 本作は、ジャックの二つの人生を比較、前者を否定して家族愛に溢れる後者が素晴らしき人生のように誘導しています。
 「お金や地位ではない。平凡だけど家族の愛に包まれる幸せ」
 愛くるしい娘のアニーに、やっとお父さんになった的な事を言われると、心温まるし
作品の意図も理解しますが…。

 私は二つの人生観を比較して優劣をつける必要は全くないと思います。
 幸せの感じかた、求め得たい物は人それぞれ、他人の価値観を介在させる必要はありません。
 ジャックも宝くじの男に会い、ファンタスティックな経験をしなければ、十分幸せな人生だったと思います。

 本作をきっかけに思うのは、自分の描く幸せが完全無比な物なのか?時に考える必要があるという事。過去は変えることはできませんが、修正、追加していく事は可能です。

 幸せと言う言葉は非常に抽象的です。
年齢や環境によって幸せのあり方が変化しても必然だと思います。
 自分にとっての幸せを、より広い視野で選択していきたいですね。

 本作においても、二つの人生の選択をするのではなく、現実の成功者としてのジャックが仕事に傾倒するだけではなく、愛し愛する感情に満たされる幸せをイメージできるのが
最良だと思う事だと思います。

 クリスマスに外せない仕事があれば、バリバリ仕事して、別の日に何倍かの企画と誠意で愛情を具現化し、理解を求めて行けば、
仕事人と家庭人の両立はそんなに難しくはありません。

 一度だけの人生。素敵な家族とフェラーリ
両方欲しいです。 笑
そして、幸福感に満たされて生きたいと思います。
上限なく仕事に取り組む事と愛情と配慮を忘れない事。必須だと思います。

ファンの人ごめんなさい💦
いつも良い役なのに、私的にはお金持ちにも見えず、仕事できるようにも見えず、いいお父さんにも見えず、
ただただ、弱っちく見えてしまうニコラス・ケイジ。何故だろう?でも憎めません。
フェラーリマラネロ。12気筒エンジンをリアからフロントに移した意欲作。
ニコラス・ケイジ似合ってなかった…。
先入観ですかね 笑。
 
 
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