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天使のくれた時間のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
4.0
マンハッタンで大手金融会社の社長として活躍するやり手ビジネスマンのジャック(ニコラス・ケイジ)は、クリスマスイブの夜、仕事の帰り道に立ち寄ったスーパーで、奇妙な黒人青年キャッシュ(ドン・チードル)から換金できない当たり宝クジ券を買い取るはめになる。「これから起こることは、あんたが招いたことだ」と謎の言葉を残す青年。その晩、ジャックはいつものように眠りにつくが、翌朝目覚めると、全く見知らぬニュージャージー郊外の家にいることに気づく。隣で眠っているのは、なんと13年前に彼が冷たく縁を切った恋人ケイト(ティア・レオーニ)だった。NYの自分のマンションからは門前払いをくらい、会社では部下が社長の座に。狐につままれた思いのジャックは、この世界にいる自分が、ボランティアで弁護士をしているケイトと、2人の子供と暮らす良き家庭人であることを知る。仕事は、ケイトの父の店のタイヤ・セールス。はじめはとまどっていたジャックだったが、やがてケイトへの愛が蘇り、平凡な生活によって人間らしい素直な感情が芽生えてくるのだった。しかも本来の世界で働いていた会社ともコンタクトが取れ、出世の道まで開けてくる。だがそんなジャックの前に、再びあのキャッシュが現われる時がやってきた。前の世界に戻ってしまったジャックだったが、その世界のケイトのもとを訪れ、やり直そうと告げるのだった。
ニコラス・ケイジ演じるジャックが、謎の男との遭遇により、ケイトと結婚した世界に迷い込み、最初は戸惑いタイヤ売りの仕事や郊外の生活に嫌気が差すけど、娘エイミーの助けなどがあって赤ちゃんの世話などに慣れ、ケイトへの愛が蘇り、家族が生き甲斐になり生き方の柱になり、大事なことに気づいていく展開は、「クリスマス・キャロル」をアレンジした感じで、大事な人や夢を忘れ道を外れてもやり直せる、幸せは一瞬のキラメキかもしれないけど、日常の中の幸せを深めて永遠のものにするには大事な人やものを見失わないことと、ほっこりするクリスマス向けのファンタジードラマ映画。
困り顔やナイーブな優しい顔がステキなニコラス・ケイジ、キュートなティア・レオーニ、ちょいワルな天使のドン・チードルの好演が、印象的。
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