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天使のくれた時間のKanaiSatoruのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
3.5
「天使のくれた時間」

優雅な独身生活を謳歌していたビジネスマンが昔の恋人との“もうひとつの人生”を体験することで本当の幸せに目覚める姿を描いた大人のファンタジー。

まず冒頭、ビジネスの成功を夢見て恋人ケイトと別れロンドンへ旅立ったジャックが、どっかの社長になっているところから物語は始まります。

こういうパターンでは、ジャックは人でなしの人望ナシ社長という設定が一般的ですが、この作品でもパターンは同じ
結婚もせず休日も仕事、ビジネスでは成功したが、何だか物足りない、そんなワンパターン設定に少々うんざりします。

次にある日、目覚めると、ジャックはケイトと結婚し子供2人に囲まれた家庭人になっているという設定で本編に突入します、ファンタジーなので、そこに理由などありません。

さてジャックは不思議な夢世界で、どんな体験をするのか?

こういう映画は、ビジネスでの成功を幸せに描かず、田舎町での貧乏暮らしを幸せに描くという恣意的な演出がなされるのが当たり前なのですが、天邪鬼な自分などは、そんな演出には操作されるまい、と思ってしまいます。

もう何度も同じような映画を見ていて、ワンパターンに飽きているというのが理由です。

つまり自分のように設定に飽きている者にとっては、金持ちビジネスマンは実は不幸、貧乏でも愛があれぼ幸せなんだよ、というメッセージに「そんなわけあるか」と、
ペコパのごとく「幸せは人それぞれだ」って突っ込みするのです。

というわけで、最後のオチに共感できれば、人にも勧めたくなる素敵な映画という評価です。70点。
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