このレビューはネタバレを含みます
「愛か仕事か」
こんな100年前から誰でも言ってる議論をあえてド正面から映画化してしまった意欲作。
良いも悪いもすごくベタなストーリー。
しかし、本作で描かれたのはとても最高な二択だった。ウォール街のトップビジネスマンか、13年経っても綺麗で優しい妻のいるラブラブな家庭。
普通はどっちにもなれない。
こんなん、どっちにしろ成功者だ。
ラブラブ家庭のほうも、結婚記念日にプレゼントを贈りあったり、子どもを預けて二人で外出する時間を結構作れるなど、そこそこ優雅な生活をしており、何だかなぁ。
普通は子どもがいたら、あんなに時間を作れないと思う。
2400ドルのスーツを我慢するくらい何なんだ。こちとら外食する余裕もないんじゃい!
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ということで、本作は私にとって完全に、別世界のお話となりました。ただ、これがまぁ結構見てられるというか、面白いんですね。共感はできないけど、まぁ、面白い。
特に「愛か仕事か」本人に選ばせるのでなく、愛を捨てた人間に「もし愛を取っていたらどうなっていたか」を体験させ、最後に夢から醒ます、といシナリオは、陳腐になりがちなこのテーマの演出としては、秀逸だと思う。
余白を持たせたラストにも好感が持てる。
この陳腐なテーマでここまで見せられるのは、中々すごいのかもしれない。
公開:2000年(米)
監督:ブレット・ラトナー(『ラッシュ・アワー』『X -MEN:ファイナル ディシジョン』)
出演:ニコラス・ケイジ、ティア・レオーニ