abee

ワイルド・スピードのabeeのレビュー・感想・評価

ワイルド・スピード(2001年製作の映画)
3.3
あぁーーー。
遂に手を出してしまったワイスピ。

やっぱりスープラは素敵!
1作目で印象に残ったのはそこと音楽のセンスの良さくらいでしょうか。

ストリートレースに人生をかける若者たちを描いた作品、なのですがポール・ウォーカー演じる若いドライバー、ブライアンには何やら秘密があるようです。

うーーん。
これちょっと伝わるかどうか分からないんですけど、例えば少年マンガ。少年マンガの面白さは第1話に夢、目標、明確な着地点を示すかどうかで決まると思っていまして。映画にそんな私の理屈を当てはめてしまうのもどうかと思うのですが。
行き当たりばったりで始まる作品て結構あって、こういう作品は最初にゴールが無いからいつでもやめれるし、人気が出てきたらゴールを設定し直してダラダラ続けられるんですよ…
最初に大きなゴールがあれば途中の寄り道も伏線だったり、途中のゴールはプロセスの1つなのでずっと読んでられるんですけどね。
逆にゴールを明確に設定してればテンポよくストーリーを進めて最高の状態でキレイに終わらせられる。
最初のゴールに向けてストーリー膨らませすぎてダラダラやってるマンガもありますけどね。

ところでこの「ワイルド・スピード」1作目ですが、なんの話なんだかやっぱりよく分からないのです。
冒頭、主人公であるポール・ウォーカーに車やレースに対する執着があまり見えないため掴み所のない印象でした。もちろん途中でその理由は分かるのですがね。
一方のヴィン・ディーゼルには車にかける情熱をひしひしと感じるも、その情熱に対して真摯に向き合っていないのです。なので結果的に芯の通ってない人間に思えたのです。
お父さんの話も唐突な感じがしましたし。

ブライアンの秘密が分かってからはちょっと面白くなってくるかなぁと思ったのですが、そこからが逆にストーリーとしてはなかなか微妙。なんだかよく分からないけどテンションだけで突っ切ってた前半部分の方がノリで楽しんで観れました。
ラストは戦いあった男同士の熱い友情が芽生えた瞬間なのかも知れませんが、ポール・ウォーカーの心の内がよく見えず私にはよく分かりませんでした。
果たしてヴィン・ディーゼル演じるドミニクにブライアンがそこまでするほどの魅力があったかと言われるとそういう展開では無かったと思うのですがね。
最後にそちらを選択して、彼は何を目指すのか。
…分からない…。

きっと長くシリーズ化させる意図が最初からあったわけではないと思うのです。
それなのに、1作の中でキレイにまとめることすらできてない感じがとてもしました。読み込みが甘かったか?

ということで、何故かよく分からなかった本作。
しかし、これは恐らく某少年マンガで連載していた行き当たりばったり作品に当てはめると、普通の高校生がひょんなことから死神になってしまったところまでの物語…だと思います。

なのでほっそーーい軸ができた状態。
次作から方向性がはっきりしてくるのではないかと私は思っています。
abee

abee