「今年は、これと『アンストッパブル』以上の映画はもうななさそうだから新作は見なくていいかな。」というのは冗談として。
ゴダールの手法が非常に分かり易く思え、ストーリー性に乏しい映画なのに、少し先の展開がだいたい想像できてしまったという驚き。
『アワーミュージック』のように情緒の方向に訴えるのではなく、理に訴える作りで、手法的には『JFK/自画像』近い。映像から導きだされるとても論理的で真っ当なその主張に納得しつつも驚きを感じている自分に唖然とした。今という歪んだ時代にどっぷり浸かっている証だ。
「私の望むのは、国家でも個人でもなく・・・」という少女の言葉が印象的。ソシアリスム=社会主義という映画ではないようです。
(この映画が新鮮に見える今という時代 2011/5/29記)