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狂い咲きサンダーロードのninjiroのレビュー・感想・評価

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)
4.2
80年代、日本の一部音楽シーンはなにやらオドロオドロシイ化け物が跋扈しているような、不穏な空気が流れていた。
主にライブパフォーマンスでの狂騒が連日のように週刊誌上で報じられ、やれ江戸アケミが鶏の首をかじって血だらけになっただの、遠藤ミチロウが豚の首や臓物を客に投げつけただの、山塚アイがライブハウスをユンボで破壊して出禁になっただの、田口トモロヲが炊飯器のご飯の上にウンコしただの、どこまでが本当かわからない過激なエピソードが乱れ飛び、その一部シーン自体が所謂一般の良心的な人の好奇の眼に晒され、最終的には訳がわからないカオスに突入していた。
そこに立ち会えるような年齢に達していなかった自分にとっては、演者は勿論、こんな恐ろしい場に出入りしているお兄さんお姉さん方もどうかしていると思ったものだ。
石井聰互はまさにこの真っ只中にいたお兄さんであろう。
本作から爆裂都市までの石井監督の迷いの無さは只事ではないレベルのものだと思う。

洗練なんてクソ食らえ。

衝動を弾丸にして壁に撃ちまくれ。

このカオス自体が大資本に絡みとられて収束していくまで。