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狂い咲きサンダーロードの群青のレビュー・感想・評価

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)
1.9
カルト映画として名高い作品。


マッドマックスのような防具に身を固め、なんだこいつはスターウォーズから出てきたのかと思うパッケージが特徴である。
あとタイトルもわけわかんなくて、どんな作品か皆目見当がつきません笑


再生してみると一昔前のロック(この場合ロカビリー?)と共に突っ張りたちが族だけに続々と現れる(おい)

誰が主人公だ?誰と誰がどんな関係か?っていうのは明確にされずに話が進んでいく。
そうするといかにも主人公っぽいチームのリーダーが現れるの。しかしそいつに突っかかる特攻隊長の仁という奴が実は主人公だと分かる。

いや分からんかったよ!
顔的にはチンピラAな感じだし、ダミ声だし怒ってばっかりだから途中でやられる小物だと思ってたら主人公だったよ!笑


とにかくコイツが何をするにも自分の満足することじゃないとダメ。それ以外は全て潰す、そんな反抗心丸出しのやつなのだ。もう少し丸くいてほしい笑

そいつをなんとかして丸め込もうとする冷静沈着な奴が出てくるのだが、登場人物の中でひときわ演技ができる。と思ったら小林稔侍!うっそー!笑
この人のキャラは更にうっそー!という展開があるがそれは観てのお楽しみだ笑


先ほどロカビリー?と書いた音楽は泉谷しげるが担当。今観ると逆に今っぽいと感じるロック調の音楽で、この人は正しく外国のロックを取り入れていたんだなと感心した。


とまあ、ここまで褒めるような感じなんだけど正直好きではありませんでした。

小林稔侍演じるスーパー右翼(名前よ笑)が仁を説得する際に、今の時代元気がいいお前らの方が一般人より良いみたいなことを言う。
確かに威勢の良さは認めるけど、族は人に迷惑かけてるからね?いかに威勢が良くても普段からちゃんとしてる人の方がちゃんとしてるから!と思いました。
ホットロードのレビューの時にも書きましたが、ヤンキーとか暴走族には嫌悪感しかない訳で、すみませんが相容れません。
洋画ならキャラ付・属性としてみれるんだけど邦画になると嫌に距離が近く感じる。うるせえよバイクのアレが!って思う。まあ一般人っぽい人はほとんど出てこないんだけどさ、この作品。

肝なのは後半。
何もかもを失くした仁が選ぶ道というのが、この作品をカルトたらしめている。確かに最後の顔は良い。勢いだけに任せた作品なのは良く分かる。

でもそれ以上に胸には響きませんでした。当時観てたら違ってたかもなー
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