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狂い咲きサンダーロードのaのレビュー・感想・評価

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)
4.5
製作年はマッドマックスの翌年らしい。

一回目は、内容が濃すぎて冒頭の倒れたバイクのシーンを忘れてしまっていた。もう一度みてわかったけど、あれは紛れもなく漢の生き様そのものだ。


ジンさんがチェーンソーで腕を切られたところで大島渚の青春残酷物語みたいに好き勝手やった末路を描いて終わりかと頭をよぎった。でも、その時点ではあの武装された有名な画像のやつが出てきていないなーと思いきや、LIL KOHHみたいなガキに出会ってて、自暴自棄で手当たり次第にあたり散らかしてたところから報復に舵を切り出す。このガキの活躍もいいよなぁ。登場シーンもクールだし。

それにしても、ジンさんの声がいい。ハードコアとかヒップホップもそうだけど、アウトローなジャンルで独特な高い声質の人かっこいい。ジンさんが腕を切られてから街で荒れ狂ってた時の表情もたまらない。あと、街で殴ったやつの連れがpopeyeの帽子被った丸眼鏡ナードでウケた。ジンさんみたいな人は絶滅したけど、このナードの類いはそこらじゅうにいる。(自分もしかり)

シゲルも最初ナヨナヨ系金魚のふんと思いきや、意思を持って強くなるのにシビれる。「僕が守りますよ。この街も、そしてあなたも」って男らしくてかっこいいんだけど、隣にいるのが小林稔侍。しかも、ベッドでなのが嫌に脳裏に焼きついてしまった。

ジンさんとの一騎討ちのシーンでは「シゲル、変わったな。えれぇ、かっこいいじゃねえかよ」ってジンさん、シゲルの両者ともかっこよすぎ。ジンさんのバイクの後ろにのってたシゲルが、敵になったとは言えどジンさんにここまで言わせる話の運びにも脱帽。

最後の「ブレーキどうすんだよ?」に対して笑顔で返すのはとんでもなく粋だ。言葉不要の男気だぜ!
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