東京暮色の作品情報・感想・評価

「東京暮色」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

いつものふんわりムードな感じじゃなくて、設定が冬だったり夜のシーン多めだったり、ライティングもいつもとは違う影を強く出すように作ってて、小津安二郎って悲しい話書くときにこんなにあからさまな演出するんだって思った。でもそのライティングがわりと好きだった。
この映画ってものすごく現実的な感じがする。どんなに悲しくても人生は続いていくよねっていう。割と悲しいシーンでもいつもの小津映画でかかってるような軽快な音楽がかかってるし、最後のシーンでお父さんが最初のシーンと同じ生活に戻る感じもこれが現実だなーって。身内が死んでも意外に学校に行ったり仕事してたりするもの。でもそれってなんだか悲しいよねっていうメッセージだったのかな?とも思います。
はじめてちゃんと?人妻してる原節子だったけどめっちゃ美しいっすね…なんか今までにはない官能的な感じがした。
Mi

Miの感想・評価

4.5
ゆっくりと描かれて行く家族模様とその風景は深く重い影を落とす中で、時に軽妙な描き具合に思わずクスッとなったりする所もあって、とても面白かったな。
そして上映後の有馬稲子さんのトークの歯切れの良さ、その面白さもまたしっかりと楽しむ事が出来た。

序盤に杉村春子が出て来る所でトイレに勢い良く向かうシーンがとてもツボだったな。
あの勢いと軽快さに思わずニヤニヤしてしまった(笑)

そして物語が展開して行く中で有馬稲子の演技とその姿を観ていると、岡崎京子の作品に登場しても良さそうな存在感が感じられたりもして。

途中、父娘のやり取りの中での『〜つもりだっんだけどなあ」って繰り返された所に何とも言えない気持ちになってしまった。
すれ違う気持ちを感じて言葉を失うしかなくなってしまったけど、とても良い場面だった。

あと軽妙な音楽が流れている中で告げられたその一言には思わずびっくりしてしまった。
軽妙さと憤りと影が絶妙なコントラストで描かれていたように思う。

小津作品の家族の風景は父親の大黒柱を軸にしながら、女性達の姿を色鮮やかに良い所も悪い所も引括めながら丁寧に描かれているのが最高だなと改めて思った。

この作品で描かれるあの家族にはそれぞれにある種の破綻があるんだよな。
軽妙な所もあれば、影を落とす所での深さや重みの対比が絶妙だったし、あの構図はまた改めて観たくなる。
素晴らしい作品でした。
scarface

scarfaceの感想・評価

3.6
有馬稲子さんトークショー付き上映にて。
やはり、暗い。けど、暗いんだけど、笑える演出がいっぱいあって、そこでかってとこに軽妙な音楽を流すんだよな。ブラックコメディとも違うんだ。こっちが重く受け止め過ぎなのか?でもやっぱりマッチしてるのか謎だ。

有馬さんは非常にお元気そうで。イメージ通りの自立した女性。歯に衣着せぬトークで思ったことをズバズバと。彼岸花で、大映から来た山本富士子の着てる上等な着物が、さすがゲストなんだと、うらやましくてすねてたというエピソードが面白かった。ちなみにこの着物、浦辺粂子さんのものだったらしい。あと、高橋貞二と須賀不二男に適当な男の役やらせたらうまいって言ってたのもかなりウケた。
もうお会いできないかもしれない。大変貴重な機会でした。人生の宝の時間。

2016年1月 初鑑賞 Hulu 3.5
暗い暗い暗い。小津さんどうしちゃったのと疑いたくなる。小津作品の中でここまで色が違う映画ってあるんだろうか?
でも小津監督の家族に向ける眼差しは変わらないかな。少し厳しいけど。その裏にはあたたかさもある。
これがあるからその後の自由恋愛を考えさせる映画もあるんだろうな。まあ時代の流れか。
山田五十鈴と原節子の一騎打ちには痺れた!
小津4本目だけど一番好きだったな、鬱話なので…

有馬さんトーク付き10時からに寝坊して冒頭20分観れず、さっそく借りて家で観たけど4Kでめちゃ映えてた夜間シーンなどはそれ以降だったので割とセーフだったな

そして有馬さんトーク、最近謁見した司葉子、岡田茉莉子、加賀まりこ、香川京子さんらより格段に元気で、おばあさんでなく、まだおばさんで通用する若々しさだったな
しきぶ

しきぶの感想・評価

4.2
陰影がエグい。暗すぎてホラーの領域。
原節子の夫役の信欣三とか、刑事役の宮口精二とか、助産師役の三好栄子がめちゃくちゃ不気味。警察署で終始うなだれてる男性とか、バーテンダーになあいいだろう(何を求めてるのか一切説明なし)とずっと尋ねてる男性とか不穏な人物が終始画面内に現れる。
沼田とじゃなくて、佐藤と結婚させればよかったかと笠智衆が言った後、無言で見つめる原節子のショットを入れる感覚とか、中絶したあと原節子の幼子が有馬稲子に近づく感覚とか、ゾッとするカットがいくつもあった。
有馬稲子が入院する病室でずっと聞こえてくる水音とか、有馬稲子の境遇を面白おかしく麻雀をしながら話す場面とかも怖かった。
それでも有馬稲子の美しさが残る。
khr

khrの感想・評価

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三度目の鑑賞は小津4Kで!
DVDでは到底出せない奥深い陰翳がとても美しく映画の細部を構成し、その中で演技をする有馬稲子や原節子の表情の迫力が凄まじかった

上映後の有馬稲子のトークショー、とにかく最高の体験で一生忘れない思い出になりました…… 生きててよかった あきちゃんも、わたしも
Kan

Kanの感想・評価

3.6
有馬稲子が綾瀬はるかに似ている。とても可愛い。もともとは岸恵子のはずだったらしいが、予定が合わず有馬稲子になったとのこと。岸恵子のほうが存在感があったかもしれないが、自分は有馬で良かったと思う。
昔この映画をみたとき、小津の映画で唯一苦手だったたという記憶があるが、今回久しぶりにみて、それなりに楽しめた。たしかに小津の映画で上位とは思えないし、ユーモアも足りない。結末も悲劇的すぎるし。
こうやってみると、小津は女の哀しみをきちんと描いた作家なんだな、と気づかされる。
なつ

なつの感想・評価

4.0
小津4Kの6作品目は“父娘と母娘”。
主人公に“光”が与えらない、辛口ホームドラマ。
周吉は、妻と自分の部下が駆け落ちして以来、一人で子ども達を育てた。長女は夫と不仲、次女は男に騙されて妊娠してしまう……。
今回の小津4K企画7作品の内、本作のみ初観…暗いと聞き敬遠してた。
ずっと暗いし悲壮で救いもない。
こんなのも作ってたんだって感じだけど、これを作れるのは小津監督以外ないんだろうな。
暗くて重くなったと同時に、なんか心が洗われた。
上質な物を頭と心に取り込んだおかげだと思う。
これだけスクリーンで小津にふれ続けると他の映画ちゃんと観れるか心配。
それだけ素晴らしいってこと。
有馬稲子さんのマチコ巻の可愛いこと。
あぁ私もまねたい、もちっと若ければな。
加賀田

加賀田の感想・評価

3.5
必要な映画
片桐はいりさんと一緒に見ました
遠藤

遠藤の感想・評価

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この世界にこういう人たちもいたと知り安心するところもある
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