おばけ

スローなブギにしてくれのおばけのネタバレレビュー・内容・結末

スローなブギにしてくれ(1981年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

はじめ猫が車の窓から投げ捨てられたシーンで自分の心も投げられた気持ちがしてこの作品、最後まで観られるかなー泣 と思っていた。
(猫に対する扱いが全編通して可哀想で今では動物愛護団体的に放送できないのでは!?と思う)

猫、風船、カメラなどのモチーフを用いた演出が効いていたと思う。
猫は可愛いからかまう、拾う時もあれば向こうからついてくる時もある。だからといって生死の責任は取らない…山崎勉役の人間性に近いものを感じた。
特にカメラは『真実を暴くもの、現実をつきつけるもの』として用いているのではないかと思った。山崎勉と複雑な関係を持つ女達が別れを告げるシーンではバックにカメラで記録された映像が映っていたことや山崎勉が現実を見たくないとき、カメラを回すな!と激怒するなど…。
さち乃との旅行でカメラを銃のようにして遊ぶシーン、ラストでマスコミにカメラを向けられ、手をあげるシーンなど印象的だった。
ゴローも山崎勉もいい人とはあんまり言えないと思うのだが終盤になるにつれ山崎勉の心が少し分かったような気がした。

原作は未読だが、さち乃の雰囲気が映画とは違うらしいので読みたくなった。

あとマスターが一番、大人で男前じゃない?笑
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