こんなにも美しいのに、こんなにも息苦しいのは何故だろう。そして、あんなに息苦しいのに懐かしく、赦しを受け入れてしまえるのは何故だろう。人生の普遍が見事に映像化されている。
ブラッド・ピットだショーン・ペンだというよりも、子役への演技ディレクションの神懸かり的素晴らしさ。食卓で反抗する次男、同調する長男。友人たちと荒れて破壊しまくる件り。空気銃の件り。少年期特有の息苦しさが充満していて、観ていてドキドキしてくる。
すべてが昇華する海岸のシーンの感動的なこと。『8 1/2』との同質性への指摘があるようだが、自分も同じように感じた。
それにしても、なんとクリアーで美しい画面の連続。いきなりナショナルジオグラフィックな映像になだれ込んだときは度肝抜かれたけど。