けんけん3号

ロック 〜わんこの島〜のけんけん3号のレビュー・感想・評価

ロック 〜わんこの島〜(2011年製作の映画)
3.0
犬のロックを全面にフューチャーした感動作かと思ったら、三宅島の噴火の被害により色々な影響を受けた人々の物語。
自分の家、故郷を失う辛さ、小学校低学年の子供が受け止めなければならない現実にしては厳しいと思う。日本は自然災害が多いので、被災した方々、そのペットの動物たちの現実を見るのは辛かった。ただでさえ不安で仕方ない芯くんが、ロックを里親に渡す決断には胸が痛かった。だからロックとの再会のシーンには涙がこみ上げたし、犬と人間の絆には胸が熱くなった。佐藤隆太の真っ直ぐな父ちゃん、麻生久美子のキュートな母ちゃんも良かったが、芯くんの成長後の配役にはガッカリ。あの程度の成長度合なら、配役のチェンジは不用だったと思う。あとは、余分なシーンが多かった。老犬ハナのくだりもそこまで要らないし、お婆ちゃんのセーターの子供の話も要らない。ボンボンの獣医の卵の若造のくだりも要らないし…。脇を固めた豪華キャストも勿体ない。だったら、里親になってくれた老夫婦の事を描いて欲しかった。4年以上預かってくれたんだから、その間のロックの様子を芯くんに伝えて欲しかった。サクッと返されると、ロックの犬の価値が下がるじゃん。預かってくれた老夫婦にとっても家族みたいな存在だっただろうしね。題材はいい作品なのに、浅く色々描こうとするので、結果、あまり感動が残らない作品。なんか勿体ない作品。子供から大人まで、ビシッと感動させて欲しかった。