人間的に好きになれない気味の悪さが集まった家族で、居心地の悪い雰囲気の中、さらに不気味な人間が介入してくる…市川崑節炸裂。
ある意味日本映画独特の味ともいえるおどろおどろしさ全開。永遠に後味が悪い。
田中絹代の笑えるくらいの毒親っぷりも凄いが、森雅之は本当に化けるのが上手く、すぐ見ただけでそれと分からないくらい役に溶け込むのが素晴らしい。本物の名優なんだなあ…
カメラアングルはいつも通りに素晴らしい。
家族が崩壊している場合の、あね・いもうとの独特の関係性は特筆すべき。なんなんだろう。こういう兄弟を知っている気がする。
絶妙な距離感と姉を思うあまのじゃくな川口浩が良い味出してた。
岸恵子はこの作品において最高のスパイス。