このレビューはネタバレを含みます
背筋がスッと寒くなるような終わり方で、最後布団から起き上がり、帯ひもをキュッと締めた姉は、もしかして狂ってしまったんじゃないかって思った。
全体的に苦しい閉塞感があって、おとうとの中に膿みたいに溜まっていく、やり場のないエネルギーみたいなものに酔いそうになる。
DVDに一緒に入ってる予告編みたいなの見たけど、これ予告されてるような感動作品じゃなくないか。
途中まで、やり場のない青春…みたいな話だと思ってたら、おとうとが急に病気になってびっくりした。
このタイトル通り、おとうと、ってことでしかない。
どんな存在か、どんな思いで見つめるか、おとうとへの言葉にできない想い。
この姉とこのおとうとの関係は、世の中で姉弟と決められる、その言葉が帯びる意味とは少し違うような気がして、そこまで思って、どの姉弟も世界に二つとないたった一つの名付けられない関係なんだなと思う。